原材料高騰等に対応するため「業務改善助成金」を拡充
厚生労働省は、9月1日から、事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)の引き上げを図る中小企業・小規模事業者の生産性向上に向けた取り組みを支援するための「業務改善助成金」制度の拡充を行います。
原材料費高騰等の要因で利益率が減少した中小企業・小規模事業者を特例の対象とし、これらの事業者の設備投資等に対する助成範囲の拡大、事業場内最低賃金が低い事業者に対する助成率の引き上げなどの支援拡充を図ります。
【拡充のポイント】
(a)「原材料費の高騰など社会的・経済的環境の変化等外的要因により利益率が前年同月に比べ3%ポイント以上低下した事業者」を、特例の対象事業者に追加
(b)特例の対象事業者となる「新型コロナウイルス感染症の影響により売上高等が減少している事業者」の売上減少幅を、30%から「15%」に要件緩和
併せて、売上高の比較対象期間を2年前まで→3年前までに変更
(c)(a)または(b)のいずれかを満たす事業者は賃金引き上げ労働者数10人以上の助成上限額区分を利用可能
(d)特例で助成対象経費となる自動車の要件を「定員11人以上」から「定員7人以上又は車両本体価格200万円以下」に緩和
■助成率の引き上げ
(a)事業場内最低賃金が870円未満の事業場:9/10
(b)事業場内最低賃金が870円以上920円未満の事業場:4/5(9/10)
(c)事業場内最低賃金が920円以上の事業場:3/4(4/5)
※ ()内は生産性要件を満たした事業者の場合。「生産性」とは企業の決算書類から算出した労働者1人あたりの付加価値を指し、助成金の支給申請時の直近の決算書類に基づく生産性と、その3年度前の決算書類に基づく生産性を比較し、伸び率が一定水準を超えている場合等に、加算して支給。